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●食べることの意義

Dr.健康ミニ講座

食べることの意義  

札幌医科大学医学部生理学第一講座教授・富瀬規継先生

食べることの意義って何?

私たちは太るかもしれないと心配しながらでも、毎日食べなければなりません。食べないと亡んでしまうことは皆さんよくご存知ですが、なせ食べないと死んでしまうのでしょうか。

その理由の一つには、ヒトのからだをつくっている細胞は毎日壊れているということが挙げられます。つまり、からだのはたらきに支障をきたさないようにするためには、常に修理しなくてはなりません。食べ物には細胞の修理に必要となる材料が含まれているので、食べることでこれらの材料をからだにとり入れているのです。
また、工場に例えると、修理を行うには機械を動かすためのエネルギーや、機械をスムーズに動かすための潤滑油も必要になります。そのため、修理に必要な材料と同時に、エネルギー源や潤滑油も常に補給しなければなりません。

しかし、ここで問題となるのが、修理に必要となる材料やエネルギー源は、ヒトが利用できる形のままでは存在していないということです。そのため、材料やエネルギーのもととなる食べ物を食べて消化し、利用できる形に変えてから細胞にとり入れることが必要になります。
こうしたことが食べるということの意義です。


エネルギー源になる糖質と脂質、からだをつくるタンパク質と脂質

 ヒトが必要とする栄養素のうち、糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質(アミノ酸)の三大栄養素役割から説明しましょう。

糖質はからだを動かすためのエネルギー源であり、工場に例えると機械を動かすためのガソリンや燃料というイメージの栄養素です。特にヒトのからだをつくっている細胞は一部を除いて、糖質をエネルギー源にするしくみになっているので、ヒトは糖質を必ずとらなければなりません。これは、民族によって主食とするものがパン、米、タロイモなどと種類は異なっても、その主成分は糖質であることからもわかります。

糖質というと甘いというイメージがあるため、パンや米などのデンプンが糖質といわれると違和感をもつ方がいるかもしれません。しかし、デンプンを少しでも分解する(口の中で噛み砕く)と甘くなってきますから、やはり糖質の仲間と考えることができるでしょう。

脂質は最も誤解が多い栄養素です。脂質つまり脂肪のとりすぎは肥満につながることから最近では脂質はすっかり嫌われ者になっていますが、実は脂質はヒトのからだにとって非常に大切なものなのです。脂質は生体膜の基本成分であり、細胞の外側を覆う膜だけでなく、ミトコンドリアや小胞体、核もすべて膜で出来ていることから、細胞の基本的な材料は脂質ということがわかるでしょう。さらに、脂質はエネルギー源としても重要です。

ただし、脂質は糖質と異なり直接エネルギー源になるというよりも、エネルギーを溜めておくタンクの役割というほうが適切だと思います。かってヒトは食べ物を毎日確実に食べられたわけではありませんでした。そのため食べ物が不足し、エネルギー不足になる場合に備えて、からだのどこかにエネルギーを溜めておく必要がありました。それが脂肪というわけです。

タンパク質はからだをつくる土台になります。筋肉をつくる材料としても大切ですし、色々な細胞の形を支えるための骨組み(細胞骨格)としても重要です。ヒトの骨も最終的にはカルシウムなどが蓄積して完成しますが、その土台となるのはコラーゲンというタンパク質です。そして、皮膚にもタンパク質がたっぷり含まれています。したがって、皮膚の一部を削ぐ、あるいは髪の毛や爪を燃やすとタンパク質の臭いがするのです。

タンパク質は22種類のアミノ酸が、十数個から数百個ほど様々な順序で並べられてつくられたものであるため、このままの形でからだに吸収されることはありません。タンパク質がからだに吸収されるには、アミノ酸1個あるいは2〜3個の結合体(ジペプチドやトリペプチド)に分解される必要があります。そして吸収されたアミノ酸は、細胞にとり込まれて再びタンパク質に合成されます。

現在、アミノ酸を含む健康食品などが多くありますが、ヒトが必要とするアミノ酸22種類すべてが含まれているものはありません。一方、食べ物に含まれているタンパク質にはこれらのアミノ酸すべてが含まれていますので、この点からも食べ物を食べることは重要だといえるでしょう。 

それではここで三大栄養素の役割分担をまとめておきましょう。エネルギーになるのが糖質と脂質、からだをつくるのがタンパク質と脂質です。役割は一応決まっていますが、ヒトはエネルギーが枯渇するとタンパク質もエネルギー源として活用します。しかし、こうなると自分のからだを食べながら生きていくような状態になるので、からだはガタガタになってしまいます。このことからも、三大栄養素はバランスよくとれなければいけないことがご理解いただけると思います。

潤滑油としてはたらくビタミンと忘れてはいけない電解質

 ここまで紹介してきた三大栄養素をからだで利用するためには、からだの中で反応が起きなければいけません。そして、このからだの中の反応をうまく進めるために潤滑油のようなはたらきをしているのがビタミンです。ヒトのからだが必要とするビタミンの量は微量であるものの、不可欠な有機物質です。また、ビタミンは必要とする量を体内でつくることができないものでもあり、外からとり入れなければならないのです。さらに、ビタミンにはA、B、Cなど
様々なタイプがあり、これらは化学的に性質の全く異なるものです。水に溶けるビタミンもあれば、油に溶けるビタミンもあります。ビタミンBに至っては種類が1、2、3などとたくさんあり、ビタミンという名称は、様々なタイプのものなのです。

また、ヒトのからだには大量の電解質も含まれています。代表的なものは血液や体液に含まれるナトリウム、カリウムなどで、ヒトのからだの中には塩水がびっしり詰まっていると考えられるのです。生命の源は海であり、ヒトはもともと海から誕生したわけですから、体内を塩水で満たしておく必要があり、その塩水には大量の電解質が含まれているのです。成人では体重の60〜70%が水分であり、それはすべて電解質を含んだ塩水です。電解質も常に失われていきますから、毎日かなりの量の電解質を補充しないとバランスがうまく保てなくなります。

一方、骨にはカルシウムやリンがたくさん含まれていますが、これらも食べ物からとり入れなければなりません。

さらに、大量に必要な電解質のほかにも微量しかひつようでない電解質(微量元素9があり、これも重要な栄養素の一つになります。血液中の成分は微量元素というには少々量が多いのですが、例えばマグネシウムや亜鉛などの金属は微量元素としてとても重要です。

ここまでに紹介した栄養そである糖質、脂質、タンパク質、ビタミン、電解質は、からだに吸収されることによってエネルギー源となったり、からだのはたらきを維持してくれるのに重要な役割を果たします。では、次にこれらの栄養素がからだに吸収される時に活躍する消化管についてみてみましょう。


食べ物は少しずつ胃から腸に送らないと下痢になる

 
 消化管とは、口腔、食道、胃、腸などこれらの臓器をひとまとめにしたものです。

画像の説明

 食べ物はまず口の中で噛みくだかれ、飲みこまれます。そしてこの飲みこまれた食べ物は、食道を通って胃に到達します。胃は、一般には消化に重要な臓器と思われていますが、実は胃がなくても生命に影響はないのです。しかし、もちろん医学的には胃は非常に大切な役割を担った臓器です。

胃の重要な役割とは、食べ物を溜めておくことです。胃まで到達した食べ物は小腸に送られ消化吸収されますが、この過程はとても時間がかかる作業であるため、食べ物が腸へ一気に流れ込むと処理しきれずに排除されてしまいます。つまり、せっかくとった栄養素が吸収される前に排泄されてしまい下痢となって現われるのです。

このように栄養素が十分に吸収されるためには、食べ物を少しずつ、腸が処理できる量だけ順次送り込むことが必要になります。この方法の一つに少しずつ食べ続けることが考えられますが、はたらかなければ生活していけない私たちにとって、これは無理な話です。仕事をするとか、昔でいうと狩りをするとか畑を耕すためには、かなりの時間が必要になりますから。そこで、食べられる時に必要な量を食べておこうということになります。

しかし、今まで話したように腸に大量の食べ物を一度に送ると処理しきれませんから、いったん胃に溜めておき、少しずつ送るようになったというわけです。

胃の役割
◎食べると胃が大きくなって食べ物を貯蔵する。

◎腸の能力を超えないように、胃は腸へ送り込む食べ物の量を調整する。

胃を摘出した患者さんは胃に食べ物を溜めることができないため、食べ物を小分けにして少しずつ食べることが必要です。これは、おわかりのとおり一度に大量に食べると消化しきれずに小腸を素通りする食べ物が多くなり、栄養不良や下痢を起こしたり、ひどい場合には腸が詰まってしまうこともあるためです。


胃に溜められた食べ物が腐らないように胃酸で殺菌する

 胃は食べ物を溜めておく場所であることをお話ししましたが、胃の中は体温で温められ、さらに水分も十分にあるわけですから、溜められた食べ物はあっという間に腐ります。食べ物は外界からやってきますので、どんなに丁寧に調理しても、食べる時に空中の最近が付着し、細菌は必ず胃の中に入ってきます。食べ物と細菌を一緒に胃に入れ、程良い温度、湿度で溜めておけば腐らないわけがありません。そこで、食べ物の腐敗を防ぐために、胃の中には塩酸を大量に含んだ胃液が分泌されています。ヒトの胃酸は非常に強力ですから、大抵の細菌はそこで死んでしまいます。病原性の強いブドウ球菌やレンサ球菌でも余程大量に入り込まない限りすべて死滅します。このため、通常は胃の中で腐敗は起こらないのです。

胃酸がきちんと出ない慢性胃炎の患者さんでは、場合によっては食べ物が胃の中で腐ってしまうため、吸収障害を起こすことがあります。このことからも胃酸の重要性をご理解いただけると思います。

また、胃はタンパク質を分解する酵素(ペプシン)を分泌しているので、胃酸の作用とあわせ食べ物を液状ないし泥状にすることで腸での消化吸収が効率よく行われる前準備をしています。そしてこの液状ないし泥状にした食べ物のことをび粥(じゅく)といいます。


胃と腸の見事な連係プレー

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