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元気な髪はカラダの中から!


漢方の知恵袋
元気な髪はカラダの中から!

元気な髪はカラダの中から!

菅沼 榮先生

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薄毛や抜け毛、パサつきなど、髪のトラブルは性別や年齢を問わず多くの人が抱える身近な悩み。こうしたトラブルを改善するためには、外からのケアはもちろん、体内のバランスを整えることが大切です。髪の状態から自分の体質を見直して、身体の中から元気な髪をつくりましょう。

 「肝」と「腎」の養生で、髪のトラブルを改善

 中医学では、髪は「血の余り」と考えられています。これは、血が十分にあって体内をスムーズに巡っていれば、髪を健康に保つことができるということ。また、髪は「腎の華(じんのはな)」とも
いわれ、生命エネルギーの源である腎の「精」が充実していれば、丈夫な髪が育つと考えられています。

このように、髪のトラブルは頭皮や毛髪だけの問題ではなく、体内の健康状態と密接な関係があります。中でも深い関係があるのは「肝」と「腎」。血の貯蔵庫である肝がストレスなどの影響をうけると、血の不足や血行不良を招いて髪のトラフルにつながります。また、腎の精は年齢とともに自然と衰えていくため、加齢によって髪の元気も失われてしまうのです。

一般的な薄毛や脱毛、若白髪といったトラブルは病気ではありませんが、本人にとっては深刻な悩みにつながることもあります。また、女性にとっては髪のツヤが失われたりパサついたり、といった小さなトラブルも気になるもの。身体を整えることで根本的に髪のトラブルを改善し、髪も身体も心も、イキイキと健康な毎日を過ごしましょう。

*大量の髪が急に抜けるような場合は、病気が原因となっていることもあります。早めに医師の診察を受けるようにしましょう。

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髪のトラブル対策・タイプ別養生法

髪の状態には、体内の不調が現れていることもあります。髪にトラブルを感じている人は、まず身体の状態をきちんとチェックして、体質を整えることから始めましょう。


■イライラは髪トラブルの元「ストレス」タイプ

過度なストレスが「肝」を傷つけ、髪の栄養不足に

 血を貯蔵し、全身に送る役割を担う「肝」は、髪の健康と深い関わりがある臓器。肝が健康で血が体内をスムーズに流れていると、髪にも潤いや栄養がしっかりと行き渡ります。しかし、肝はストレスに弱いため、過度なストレスを受けるとその機能が低下。血の流れが滞り、栄養が髪まで届かなくなってしまうのです。
 髪のトラブルが原因で日常的にストレスを抱えてしまう人も少なくありませんが、こうしたストレスは髪の元気を失う原因になってしまうことも。あまり悩みすぎず、上手にストレスを発散して肝の機能を高めるよう心がけましょう。

主な症状
・脱毛  ・白髪
・ストレス過多
・憂うつ
・イライラ
・脇の痛み
・頭痛  ・生理痛
・PMS(月経前症候群)
・舌の色が暗い

食の養生
香りの良いお茶やハーブでストレスを発散し、気・血の流れをスムーズに。

●セロリ   ●ハマナスの花茶
●イカ    ●菊花
●トマト   ●ジャスミン茶
●薄荷

よく使われるのは:加味逍遥散(かみしょうようさん)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)




■細くツヤのない髪に「気血不足」タイプ

「気」「血」の不足が、頭皮や髪の元気を失う原因に

 中医学では頭は「清陽の府」といわれ、体内の陽気(身体を温めるエネルギー)が集まる場所とされています。そのため、慢性的な病気や虚弱体質、出産などで体内の「気」「血」を消耗すると、頭に集まる陽気が足りなくなり、頭皮の働きも低下してしまうのです。

 また、血が不足することで髪にも栄養が行き渡らないため、ハリのない髪になったり、白髪が多く現れたりするのです。

 過度のダイエットやストレスも、気血不足を招く原因となります。栄養をしっかりとって気血を充実させ、身体の元気を保つことを大切にしましょう。

主な症状
・白髪  ・若白髪
・脱毛
・髪が細く弱い
・髪が乾燥してツヤがない
・疲労感  ・息切れ
・食欲不振
・動悸  不眠
・不安  ・物忘れ
・舌の色が淡い

食の養生
足りない気・血を補い、弱った髪に栄養と潤いを。
●なつめ   ●ほうれん草 
●烏骨鶏   ●にんじん
●卵     ●きくらげ
●干しぶどう

よく使われるのは:イスクラ婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、帰脾湯(きひとう)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)、桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、沙棘(さーじ)油、百合根(ゆりね)含有食品




■脂っぽい頭皮が気になる「湿熱」タイプ''

身体に溜まった汚れが、脱毛や薄毛を引き起こす

 脂っこい食事やアルコールの摂り過ぎ、暴飲暴食、運動不足といった生活は、身体に余分な水分や汚れが溜まり、体内に熱を発生させます。こうした「湿熱」の状態になると、頭皮も脂っぽくなり脱毛や薄毛の原因となります。

 肥満、脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病の症状がある人も、このタイプにあたるので要注意。

まずは日頃の食生活を改善して、身体の中をスッキリきれいに整えましょう。

主な症状
・脱毛
・頭皮が脂っぽく痒い
・顔面の紅潮
・口臭が強い
・口が渇く  ・便秘
・軟便や下痢
・舌の色が赤い
・舌の苔が多い

食の養生
身体に溜まった余分な水分や汚れを取り除き、体内をきれいに。
●わかめ   ●サンザシ
●昆布    ●はと麦
●ひじき
●きくらげ

よく使われるのは:瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)、星火温胆湯(せいかうんたんとう)エキス顆粒、焦三仙(しょうさんせん)





■加齢による髪の衰え「肝・腎」の虚弱」タイプ

親子関係の「肝」と「腎」は、一緒に補うことが大切

 「肝」が全身に送る血と、「腎」の精は、髪をつくる大切な要素。肝・腎が健康で体内の血と精が十分にあれば、潤いのある元気な髪が育ちます。

 しかし、腎の精は年齢とともに自然に衰えてしまうため、加齢によって脱毛や白髪などが現れるのです。

 また、腎は「先天の元」ともいわれ、生まれながらの生命エネルギーを持つ臓器でもあります。そのため、遺伝的な要因による髪のトラブルも腎の養生が基本となります。
こうした症状も含め、慢性的な髪のトラブルがある場合は、肝と腎、両方の働きが落ちていると考えることが大切。どちらか一つではなく、一緒に養生するよう心がけましょう。

主な症状
・脱毛
・生え際の脱毛
・髪のボリュームが少ない
・髪のこしがない
・白髪の慢性化
・膝腰の弱り
・舌の色が淡い
・舌の苔が少ない

食の養生
肝と腎を同時に補うことで、根本的な髪の改善を。

●桑の実   ●松の実
●胡桃    ●黒豆
●黒ごま   ●山芋
●カシューナッツ

;よく使われるのは:杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、沙棘油、魚の浮き袋含有食品、二至丸(にしがん)




 “髪のケア”と“身体のケア”をバランスよく

 日頃の生活で気を付けたいことは、睡眠をしっかり取る、バランスのとれた食事や適度な運動を心がける、といった基本的なこと。心と身体の元気を保ち、イキイキと健康的な毎日を過ごすことで、根本的な髪の改善につながります。

 また、市販のヘアケア製品などを上手に使いながら、髪や頭皮を手入れすることも大切。入浴後に、頭皮をトントンと軽くたたいてマッサージするのも効果的です。髪に負担がかかるドライヤーやカラーリンスなどはなるべく控え目にして、身体の内側と外側、両方から元気な髪づくりをめざしましょう。




 四季の髪養生

:ストレスの溜まりやすい時期。こまめな散歩や外出を心がけて

:夏野菜を上手に摂って体内の熱を発散。髪の紫外線対策も忘れずに。

:潤い効果のある根菜(レンコン・大根など)で乾燥対策を

:一年の疲れを癒す時期。生姜やねぎをたっぷり入れた鍋料理がおすすめ

(チャイナビュー 141号)

*この記事が紹介されている中国漢方情報雑誌を差し上げています。お気軽にどうぞ!





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